2015年5月17日日曜日

書評 市川伸一 「教えて考えさせる授業」 図書文化2008

 市川伸一さんの本の書評です。内容をまとめてみました。興味のある方は是非手に取って読んでみてください!

◯学習過程
  認知心理学からみた学習過程は大きく2つのパートがある。第一段階は知識を理解し受容すること。第2段階は受容した知識をもとに推論、発見していくこと。ここでは知識を理解し受容する過程を「習得サイクル」とよび、受容した知識を活用する過程を「探求サイクル」と呼ぶ。習得サイクルと探求サイクルは順番を設けるというよりも有機的に関わらせることが大事である。
◯教えて考えさせる授業とは
  教えて考えさせる授業で大事なポイントは以下の3点である。
   1.新たな知識を解りやすく工夫して児童が理解できるようにすること
   2.教えたあとに理解確認活動を行うこと この時、児童のもつ言葉によって児童同士のコミュ
     ニケーションを元に理解確認活動を行う。知識の導入時にわからないところには付箋を教
     科書に貼るなどの工夫ができる。
   3.理解深化活動 1.2.で得た知識を用いた理解深化活動を行う。

  ここで大事なことは1.2.の段階で生徒の間に共通の基礎知識の基盤を創ることである。共通の基盤知識があることで、生徒同士のコミュニケーションを促進し、児童が新たな知識をツールとして操作可能にして探求活動に取り組むことができるようにする。2.の理解確認活動では教師は児童のつまづきや話し合いの様子をモニターし共通理解が図られるように意識することが必要である。

◯実践例
  本書では算数(包含除及び等分除)及び理科を取り上げている。それぞれ授業を2段階に分けて説明されてある。 

 ・算数
  段階1 教師が教える
めあて「割り算はかけ算の反対だ」を説明できる。教科書の図を用いて割り算を九九でできることを体験させる。
  段階2 生徒が考える
理解確認活動では分配による求め方(等分除)を教師を模倣しながら説明する。次に包含除を説明し、理解確認活動を行う。理解深化活動では等分除と包含除に名前をつけること、等分除と包含除の問題文を作り出し合うことが挙げられる

 ・理科
  予習 予告編・結果を知ることで実験に興味をもつ
  実験 予習ではわからなかったことを発見できる。見通しをもてるし、実験の注目ポイントを生徒が理解できて実験に取り組むことができる。
 五感を大切にした授業を行うことができる。

☆今から習う内容のうち基礎的な部分,発展的な部分とに教師が分ける。基礎的な部分はすべての児童が理解し受容できるよう教師が教える。(習得サイクル)(この場合の教えるは一方的でも,児童同士の助け合い活動をいれてもよい。しかし,すべての児童がわかっておく必要がある。)その後,その知識を用いて,試行錯誤する中で解決できそうな発展的な部分を児童に提示し,試行錯誤できるようにする(探求サイクル)。この場合解決できることは大切であるが,それ以上に,すべての児童が基礎的な部分を理解し同じスタートラインに立っていることが大切。 

 この本を通して、何を教える知識とし、どのように使わせるか、を教師が明確にしておくことの必要性のそのむずかしさを感じました。何もかもが初めてで教材研究ができない日々ですがこれからは、とりあえずこれだけを考えてみよう!!
 この内容について算数の具体例と英語の授業でも考えてみたので興味のある方はこちら!!
http://elt-practice.blogspot.jp/


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